職場の先輩がいいよって言ったので、岩波少年文庫
『思い出のマーニー』を読む。
ん~、本当じゃった。よかった。でも、なんといったらいいのだろう。
今年は
映画にもなるそうです。
アンナは優しい夫婦に引きとられたが、死んでしまった祖母や母親のことを恨んでいた。
ひとのきもちがよくわかる繊細な子どもだが、感情をうまく表現できない。
しかし、不思議な少女マーニーとの出会いをきっかけに、彼女本来の姿を
取り戻してゆくというあらすじ。
誰もが、多少の孤独感を抱いているのだと思う。
しかし、本当はみんな祝福されてこの世に生を受けたのだ。
どんなに寂しくても悲惨でも、直接手を差し伸べてくれる者がいなくても
どこかで見守っている、あなたを呼んでいるなにか。
それは神かもしれないし、仏性かもしれないし、ときには恋人や友だちであったり、
星であったり、猫や花であったり、(酒かもしれない…)音楽や書物であったり
するかもしれない。
そんなことを大切に思ったり、信じている者にとっては、たましいに響くでしょう。
そして、ひとりぼっちのひとに読んでもらいたい。これはただの友情物語ではないのよ。
あたしにも「マーニー」がいます。
ずうっと居たんだけど、気づいたのは大人になってから。
ここにも居るし、そこかしこにいるの。
そして、誰にとっても「マーニー」は居るのです。きっとね。
新学期。息子たちは小3、中1、高1となり、めちゃめちゃ効率が悪い。
高校生男子へのお弁当作りは、初日からひどい事態。
地味な弁当(?)が気に入らないらしく「あ~あ、先が思いやられるよ」ですって。
鶏と野菜の煮物、卵焼き、ほうれん草の胡麻和え、プチトマト、ひじきごはん…。
美味しかったんだけどな。家族が出かけた後、やっぱり少し落ち込んだ。
でも、そんな息子のお蔭で、ダンナと自分のお昼ごはんも潤い、
すこぶる健全なスタートを切ることができた。
異動の地は野川沿い。自転車で片道20分弱をびゅうびゅう走る。
川べの花や鳥たちも歓迎してくれているみたい。
そこは小さな図書館だけどなるほど、市内で一番慌ただしいという。
高齢者と子どもが多い。利用者との距離が近い。職員同士の距離も近い。
新人同様にじたばたしながら、だけどなんとなく、いい予感がするのです。