桜梅桃李



<   2013年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧


海ははいいろ

c0234001_15444268.jpg



























昨年夏の海の思い出。
帰省した際に、墓参りへ行った。ついでに海へ行こう。
とは言っても行き当たりばったりで、海水浴場が見つからない。

母は心臓に負担をかけてはいけないからだなのに、早朝から運転し通しである。
自分はペーパードライバーなので役に立たない。
すると、思いがけず小さな海水浴場へ辿り着いた。

本当に狭い砂浜で、ひとも少ない。わが家(女2人男児3人と)と若い女男女、
自転車で旅をしているらしい初老の男性。プライベート感満点である。
海の家はひとつだけ。そこのご主人曰く、お盆も過ぎたし閉めようと思ったら、
ひとが来ちゃったから。今日が最後かな。


北海道の夏は短い。真っ黒い砂浜。空は青いのに、海は灰色。
脚を浸けると、いきなり深くなる。狭くて短かすぎる海、こんなのありかい!
そんなことにはお構いなく、子どもは盛り上がっている。

お腹が空いたのでお昼にした。お墓参りのときは、いつも赤飯を炊く。
北海道の赤飯は甘納豆の甘いお赤飯だけど、あたしの大好物だ。

ビールをひとつ注文。枝豆がついてきた。焼きいかもおねがい。
東京から来たと話すと、メニューにはないひらめのお刺身をサービスしてくれた。
枝豆もひらめも、すこぶる美味しい。新鮮で調理の加減も最高だ。

海の家のご主人は、旅人と一杯やっている。
ご主人の奥さんは、静かにニコニコと働いている。ご主人がなんとなくわが父に
似ているので、実は外面のいいダメ男なのでは? と思いじいっと見る。
しかし奥さんは福々しく、感じもいいので、なんとなくほっとする。

めんこい海猫が一羽寄ってきた。枝豆を放ると、ぱくっと食べた。
この子は人に懐いているが、海猫の群れからは距離を置いているらしい。
ひととも一定の距離を保ちつつ、お昼を食べている間だけ側にいた。

かき氷を注文。子どもたちはブルーハワイ、大人は金時。小豆は自家製だった。
夏以外はどうやって暮らしているのか。気になったが聞きあぐねてしまった。

お手洗いから戻り、さてお会計と思ったら母がすでに済ませていた。
いいっていいって、をやるのはみっともないので、ありがとうと言う。
中年になっても世話になってばかりで嫌になってしまう。

本当は家族でいろいろなところへ旅行へ行きたいが、親が元気なうちはと北海道へ帰る。
大家族で毎晩飲んで、たいていは母と墓参りへ行く。
実家は商売を営んでいるので、泊りがけで遊びに行くことはほとんどない。
自分が子どものころからそうなので、家族との楽しい思い出は少ない。

あの頃の海水浴はやっぱり父は飲んでいて、母はなぜか海岸のごみ拾いをしたりして、
帰りの車はごみ袋でいっぱいだった。そして、やっぱり母は運転のし通しだった気がする。
あたしはドラ娘だったが、中年になってもドラ娘のまんまだ。

そんな家だけど、さいわい息子たちは実家が大好きだ。
ジンギスカンもラーメンも海の幸も、暗い海も眺めのいいお墓も、
ヘンな祖父もデブの叔父さんたちも、賑やかな従弟たちも。

それにしても素晴らしい海の家だった。ご主人は元気だろうか。
いつかまた辿り着けるだろうか。


c0234001_155148100.jpg
























葉山SUNSHINE+
CLOUDのカフェにて
[PR]
by udonge7030 | 2013-09-19 15:59 | 偏愛劇場

白毛

こんなにねじれててよく眠れるよね、アンタ。

c0234001_935089.jpg




























久しぶりにDさんの髪を切った。
Dさんは進行性の病気で歩けないので、自由に外に出られない。
あまり陽に当たらないので、母親と同い齢なのにあたしよりも肌がキレイ。
お化粧は一切していないのに。

美容室に行けばいいのにと思うが、ただでさえ大勢のサポーターが日々入れ替わり
立ち代わりするので、ひとと会うこと自体疲れるのだろう。
Dさん宅にはハサミがないので、工作用のハサミを使う。
髪が刃から逃げてしまって至極やりにくいが、仕方がない。

Dさんの髪は美しいグレイだ。正面はほとんど白く、襟足のあたりはごま塩。
くせっ毛でむく犬みたいなので、少しぐらい失敗しても目立ちません。
あ~あ、あたしもいつかこんなきれいな白髪になったらいいな。うらやましいです。
おべんちゃらではなく、本気で褒めまくる。

よくみると、思ったより毛が濃いわけではない。むくむくしているので、ゴージャスなのだ。
あたしは若いのに(45才)薄毛なので、Dさんの年になったらどんなだろう。あまり自信がない。

すでに白髪も多く、藍入りのヘナで月に一二度染めているが、からだが冷えてしまう。
夏は快適。冬は染まりが悪いし冷え冷えで、気分が悪くなる。
美容室は快適だけど高いし、不要なブロウがついてくる。
ヘナ染め、いつか止めてしまおう。自然な髪の色で平気のへのかっぱになりたい。

たとえば落合恵子さんのグレイヘアなんてカッコイイよな。
しかし、勇気が出ない。いつやめるのだ? 答えは出ない。

ダンナの髪を切る。
若いころから薄毛だが、その後ほとんど薄くならないし白髪も少ない。
面倒だから坊主にしちゃえば? 剣さんハゲだけどカッコイイもん。ま、顔が違うけどね。
喋りながら、ハサミで永ちゃんくらいの短さにカットする。

ハサミは一子が赤ちゃんのときに使用していたもので、刃が小さすぎるし、
すでに切れ味が悪い。子どもたちはみんな床屋へ行っている。

ねえ、下の毛に白いのある? あたし一本見つけたよ。
ダンナは「ないね」という。ちゃんと探してみなよ。

オチがないけど、この辺で。
[PR]
by udonge7030 | 2013-09-08 09:39 | 日々のあわ


酒と 歌が あるから